(前略)
日清戦争に突入する前の四月十九日、初代校長田島彦四郎のもと鹿児島県尋常中学校は、校舎の落成式を兼ねて開校式を挙げた。
(中略) 開校と共に、校旗・校章も作成・制定された。校旗は縮緬(ちりめん)地に、上に赤の一線を引き、その下の中央に徽章と同じような「中」の字を配したものであった。まだ一中という呼び名のない時代であったが、のち一中と呼ぶようになって、この赤の一線が見事に引き立ったことは偶然のことなのである。
■編著者 県立鶴丸高等学校百年史編修委員会
■出版年 平成06(皇紀2654=西暦1994)年3月