参考文献 |
(前略) 某月某日、下関商業高校長と本校校長との会談で、お互いに市立の高 校で、創立も古く、両市ともにあい似た状況の学校であり、しかも明治維 新の薩長連合を想起して、姉妹校の盟約を結び、切磋琢磨してお互い の長所を摂り合って行こうではないかとの話し合いが決まり、 姉妹校盟 約交歓会が5月・下関で、11月・本校で行なわれた。5月20日、本校から は、校長・生徒指導部長・教務課が、生徒代表10名を引率、PTA代表と して理事が参加、下商の交歓会に参列、盛大な行事が行なわれ、 歓待 をうけて帰校した。
11月18日、 本校での盟約式には、 下商校長・生徒部長・保体部長・生 徒代表10名(女子3名を含む)・PTA理事・市助役を迎え、空からは市内 商店・団体等の花束投下、両校長・生徒会長の力強い盟約の言葉、 鹿 児島市長・下関市助役のユーモアたっぷりの激励、荘厳な両校校歌等 で交歓会を終え、レクリエーションに移り、前校長の薩摩琵琶、いたいけ な子供の元気溢るる剣舞、本校前生徒会長の弁論、執行部全員の踊 り、下商女生徒の舞踊「男なら」等が行なわれた。
レクリエーション後、 開催中の校内文化祭場を一巡。 なおクラブ活動も できる限りの時間見学してもらったが、その熱心な見学の態度には本校 の長所を一つでも学びとろうとの熱意があふれていた。 翌日両校代表 は桜島の見学や市内の観光をなした。
下商生徒は明るくものおじせず、社交的で、洗練されている点が長所で ある。 本校生徒もその点を認め、学び摂るべく心掛けていたことが現れ ていた。数年後は両校の親密・啓発とともに、 贈呈された記念樹も亭々 と繁茂し、 よき校風をお互いが樹立するであろう。 またこの交歓会に市 当局の示された絶大な援助は感激に絶えない。 この両日の模様は逐 一16㎜に収めてある。 (後略)
【出典】 ■書 名 紫雲第7号 ■編著者 鹿児島商業高校 ■出版年 昭和36(1963)年 |